君の夢 僕の思考 You will dream while I think [森博嗣]
君の夢 僕の思考 You will dream while I think (森博嗣,PHP文庫,June / 2005)
この本は,今年の誕生日に
前職の「なにわ大学(仮名)」のポスドク時代からの友人である
mayuさんからプレゼントされたものである.
本書は,本書の最初のページに書かれているように,
PHPの木南氏が森作品などから引用文を拾い,
森博嗣博士が写真と短いメッセージをつけたものである.
本書は,一言で言えば,森作品の一瞬を切り取って,
絵葉書にしたような感じがする.
森作品は「理系ミステリー」と呼ばれているが,
その呼称は正しくなく,「自然哲学ミステリー」というべきであろうと思う.
作品の中に,哲学的で詩的な文が散りばめられているからである.
しかし,石橋 敲は,まだ,
最初のS&Mシリーズと呼ばれている10巻中9巻しか読んでいないのだが,
森博士の自然哲学感には共感する点が多いものの,
違和感を感じる点も少なくない.
それは,数学者に近い森博嗣博士の分野と,
錬金術師に近い石橋 敲の分野の違いからきているのかもしれない.
森博士の自然哲学感に反論しようにも,
石橋 敲,博士(理学)を持ってはいるが,
自然哲学など学んだ事がないので,反論できずにいる.
はじめに [NOTE]
以前,このblogで公開していた「ぐうたら化学者の愚痴(なにわ大学編)」は,
石橋 敲が某民間企業へ転職したため削除,閉鎖した.
「愚痴」は「エンピツ」サイトから数えると6年近くやってきたので,
ここで閉鎖するのも何だか心残りなので,
インチキ化学者さんの真似をして書評でもしてみようかと思いついた.
考えてみると,前の「愚痴」も
インチキ化学者さんの「独り言」を真似していたようなものだ.
更には,「ぐうたら化学者」と名乗っている事も,
「インチキ化学者」を真似ているようなものである.
しかし,「ぐうたら化学者」は,インチキ化学者さんの
「ぐうたらでなければ博士になれる」
との言葉から勝手に頂いたものである.